2024/10/05
植毛
本記事では、植毛後の後頭部について、下記を中心にご紹介します。
記事の後半では、植毛後の後頭部についてよくある質問にもお答えしています。
ぜひ、最後までご覧ください。
植毛とは、薄毛が気になる部分に毛を植え付ける施術のことをいいます。
大きく以下に分けられます。
人工毛植毛は、ナイロンやポリエステルで人工的に作られた毛を薄毛が気になる部分に植え付ける方法です。
一方、自毛植毛は後頭部のAGA(男性型脱毛症)の影響を受けにくい健康的な毛が残っている部分から、毛を毛根ごと採取し薄毛部分に移植する方法です。
下記では、自毛植毛の方法について3つ紹介します。
メリットやデメリットについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
FUT法は、メスで毛髪が多い後頭部の皮膚を約10〜20㎝帯状に切り取り、株を採取する方法です。
切り取った部分から移植する株を選び、薄毛部分に移植します。
移植の際もメスを使用し、頭皮に植え込みます。
FUT法のメリットは、一回の施術でたくさんの毛根を移植できて、生着率が良い点といわれています。
一方、デメリットは、傷跡が残りやすく、ダウンタイムが長い点とされています。
FUE法の特徴は、ブレードパンチという専用の器具を使い、毛髪を毛包ごとくり抜いて採取するところだといわれています。
毛を選びながら採取し、採取した株はメスで頭皮に切り込みを入れて、ピンセットで1株ずつ移植します。
FUE法のメリットは、ドナー部分の1つ1つの傷が小さくて目立ちにくく、術後のダウンタイムが短い点とされています。
一方デメリットは、1回の施術で移植できる本数が少ない点になります。
ARTAS植毛は、ロボットを使って、毛髪を採取する方法のことです。
メリットは、手作業ではないためミスが起こりにくく、費用を抑えやすい点といわれています。
一方、デメリットは、一回に採取できる毛髪の本数が限られている点、またARTAS植毛を取り扱っているクリニックが少ない点といわれています。
自毛植毛では、健康な毛が残っていることが多い後頭部から毛を採取します。
毛を採取した箇所からは、施術後しばらくは毛は生えてこない傾向があります。
新しい毛が生えてくるのは、約3〜5ヶ月後とされています。
採取する毛の量は、後頭部の毛がなくならないように担当ドクターが調整してくれます。
しかし、一度に多くの植毛を行うと、毛を採取した後頭部が薄くなったと感じる場合もあります。
従って、植毛したことを周囲に知られたくない方は複数回に分けて植毛するのがおすすめです。
また、元気な毛が残っている後頭部を守るため、植毛後はクリニックからの指示をきちんと守ることが大切です。
自毛植毛は皮膚を切除する外科手術なので、術後、痛みがないという保証はありません。
特に、FUT法は切開・縫合をするのでひきつれるような痛みが出る可能性が高い傾向があります。
耐えられない程の痛みが出るケースは少ないとされていますが、痛みが気になる場合はクリニックに相談するようにしてください。
また、施術方法によって痛みの程度も違い、一般的にFUT法よりFUE法の方が痛みを感じにくいとされています。
従って、痛みに対して不安のある方はFUE法がおすすめとされています。
自毛植毛は、後頭部からドナーを採取して薄毛部分に植毛します。
後頭部は元々髪が多い箇所で、ボリュームも出やすいため、ドナー採取によってスカスカになる可能性は低いとされています。
また、後頭部がスカスカにならない程度にドナーを採取するのが一般的なので、事前のカウンセリングで不安を解消するようにしてください。
アイランドタワークリニックでは、無料でカウンセリングを行っています。
オンラインでもカウンセリングを行っているので、自分のご都合のいい時間でご気軽にご相談ください。
ただ植毛後、後頭部から髪の毛が生えてこない可能性はゼロではありません。
髪が生えてこなくなってしまうと、追加の植毛が必要になる可能性もあります。
アイランドタワークリニックでは、生着がみられなかった場合は全額返金又は、追加料金なしで再手術をおこなっています。
ぜひご相談ください。
自毛植毛は、自分の頭皮から採取した毛髪を薄毛部分に移植する治療法です。
しかし、この治療法では、一時的に髪の毛が抜け落ちる可能性があります。
この現象は「ショックロス」と呼ばれ、移植毛が定着するまでの一時的なものです。
以下では、定着した移植毛が抜ける原因とその予防方法について詳しく解説します。
ショックロスは、自毛植毛手術後に一時的に髪の毛が抜け落ちる現象を指します。
手術から数カ月経過した頃に髪が抜け始めますが、これは一過性の現象で、1年ほど経過すれば元に戻る確率が高いといわれています。
ショックロスは、手術のストレスが原因で起こるとされています。
手術後に使用するミノキシジルや育毛剤により、ショックロスの発生を防ぐことが可能な場合もあります。
自毛植毛の生着率とは、植毛後の毛髪がきちんとなじむ確率のことを指します。
自毛植毛の結果は、施術を行う医師の技術や選択された手術法により異なりますが、一般的には高い確率で移植毛が定着します。
定着した移植毛が抜ける現象は「脱落」と呼ばれます。
脱落とは、手術後に移植した毛髪が頭皮から落ちてしまう現象を指します。
これはショックロスとは異なり、脱落した髪の毛は自然に再生することはありません。
脱落の原因は、移植毛が頭皮に十分に定着できなかったり、移植毛の根元が弱っていたりすることが考えられます。
脱落を予防するためには、手術後のケアが重要です。
具体的には、頭皮の清潔さを保つ、適度な運動を心掛ける、バランスの良い食事を摂る、ストレスを避けるなどが挙げられます。
また、医師から指導されたケア方法を守ることも大切です。
自毛植毛は、自身の毛髪を使用するため自然な見た目を維持できます。
自毛植毛の効果は、どの程度続くのか気になる方もいることでしょう。
以下では、10年後の状態について解説します。
自毛植毛の効果は、個々の体質や生活習慣によりますが、一般的には10年以上続くとされています。
自毛植毛が抜けてしまうのは一時的なもので、本当の寿命はもっと長いとされています。
新しい毛髪が生える準備が整うことで、下から新しい毛髪が生えて古い毛髪を押し出してしまう性質があるからです。
古い毛髪が抜け落ちた後も少しずつ毛髪が生えてきます。
そして、1年後には新たな髪の毛がしっかりと育ち、10年後でもその髪の毛は健康的な状態を保ち続けます。
自毛植毛後の頭皮の変化は、移植した毛髪が定着し、新たに生えてくる毛髪が周囲の毛と変わらない自然な状態を保つことです。
さらに、移植された毛髪は移植元の毛髪の特性を保持するため、10年後でも後頭部の毛髪と同じように、抜けにくく丈夫な毛髪を維持することが可能です。
そのため、自毛植毛は基本的にメンテナンスが不要で、10年後も他の毛髪と同じように自然に毛髪が生え続けます。
自毛植毛後の10年の経過は、大きな問題なく順調に進むことが多いとされています。
定着した毛髪は自然な生え変わりを繰り返し、健康な状態を保ちます。
しかし、個々の体質や生活習慣、加齢などにより、一部で毛髪の薄毛が進行する場合もあります。
そのような場合、再手術の可能性もあります。
再手術は、初回の手術と同じ自毛植毛の手順で行われ、薄くなった部分に再度毛髪を移植します。
ただし、再手術の必要性は個々の状況によりますので、定期的な診察や適切なアドバイスを受けることが重要です。
植毛手術は、薄毛や生え際の後退の問題を解決するための一つの手段です。
しかし、手術後に傷痕から毛が生えないという問題が発生することがあります。
以下では、この問題の原因と対策について詳しく解説します。
植毛手術は、毛髪の再生を促すために行われますが、手術によって生じた傷痕から毛が生えないことがあります。
これは、傷痕が形成される過程で皮膚の構造が変化し、毛髪の成長を妨げるからです。
特に、頭部の外傷や火傷や先天的無毛症、頭部腫瘍の切除痕、放射線治療後の瘢痕性脱毛症などが原因で傷痕が形成されると、毛髪の再生が難しくなることがあります。
傷痕から毛が生えない状態は、見た目の問題だけでなく、自己の身体像や自尊心にも影響を及ぼす可能性があります。
また、傷痕部分の血流が低下しているため、植毛の定着率は通常の血流がある部位と比べて低くなることが報告されています。
このため、傷痕部分への植毛は、通常の植毛手術とは異なるアプローチが必要となります。
傷痕から髪の毛を再生させるための対策としては、まず傷痕の状態を詳しく診察し、皮膚の硬さや血流の状態を確認します。
その上で、テスト植毛を行い、その結果をもとに最適な治療法を選択します。
傷痕部分の皮膚が硬く、血流が悪い場合は、まず傷痕の改善を目指す治療が必要となります。
これには、レーザー治療やステロイド注射などが用いられます。
また、傷痕部分への植毛には、通常の植毛手術よりも高度な技術と経験が求められます。
そのため、医師による治療が必要となります。
下記では、植毛後の後頭部についてよくある質問をまとめています。
ぜひ参考にしてください。
植毛後、かさぶたができるまでの期間には個人差がありますが、一般的には3〜5日程度とされています。
1週間後には完全なかさぶたとなり、2週間後には剥がれ落ちます。
かさぶた部分は、無理に剥がしてはいけません。
なぜなら、無理にはがすと出血や、良くなるまでに余計時間がかかってしまうからです。
ひどい場合は移植した髪の毛まで抜けてしまうこともあるので、気をつけるようにしてください。
植毛後の髪の毛は、手術後1〜3ヶ月後に一度抜け落ちるケースがほとんどです。
これは毛周期が関係しています。
髪の毛は、成長期、退行期、休止期を繰り返していて、休止期で抜け落ちる髪の毛も、次の成長期で、また新しく生えてきます。
この一時的な脱毛は自毛植毛治療の経過の一つなので、問題ないとされています。
ただ、施術から24時間以内に髪の毛が抜けてしまった場合は、生着しなかった可能性がありますので覚えておくようにしてください。
植毛後の後頭部は、移植した部分と同様に、施術後1〜2日でシャンプーが可能とされています。
具体的な時期については、クリニックで相談するようにしてください。
頭皮に傷が残っている状態でも、施術後1〜2日後にはシャンプーを開始した方が良いとされています。
施術後は、頭皮を清潔に保っておくことが大切だからです。
雑菌が繁殖し、傷口から感染症にかかってしまうのを防ぐためシャワーで頭皮を清潔にするようにしてください。
シャンプーをする時は、力を入れてゴシゴシするのではなく、優しく洗うことを心がけるようにしてください。
シャワーの水圧も低めにし、シャンプーも出しすぎないようにすると、頭皮に優しく洗えるかと思います。
自毛植毛の施術中、後頭部も、移植する部分と同様に、麻酔のための注射を打つ時にはチクっとした痛みがあります。
全身麻酔ではありませんが、手術中は麻酔が効いているので、通常は痛みを感じません。
万が一、施術途中で麻酔が切れてしまった場合は鎮静剤や麻酔を追加します。
また施術後も麻酔が効いている間は、痛みを感じません。
麻酔がきれた後は、切除した箇所の痛みを感じる場合があります。
アイランドタワークリニックでは、術後に痛み止めの処方もしています。
自毛植毛の場合、移植した毛髪は基本的に通常の毛髪と同じ寿命を持ちます。
これは、移植した毛髪が時間とともに血小板の働きで自分の頭皮と接着され、毛細血管が形成されるためです。
毛細血管が形成されると、血液が行き渡り、栄養素の吸収が可能になります。
その結果、うまく定着すれば10年後も健全な状態を保つことが可能です。
ただし、これは理想的な状況であり、個々の体質や生活習慣、植毛後のケアなどにより結果は変わることもあります。
植毛は、頭皮に髪の毛を植え込む施術方法であり、その性質上、医療行為となります。
しかし、植毛は病気の治療ではないため、保険適用外となることが一般的です。
植毛には、合成繊維で作られた人工毛を植え込む「人工毛植毛」と、自身の毛髪を移植する「自毛植毛」の2種類が存在します。
どちらの方法も専門的な技術と知識を必要とし、その施術は医療機関で行われます。
ここまで、植毛後の後頭部についてお伝えしてきました。
植毛後の後頭部についての要点をまとめると以下の通りです。
これらの情報が、少しでもお役に立てば幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。