自毛植毛の効果とは？メリットやデメリット、人工毛植毛のリスクも解説

自毛植毛とは、AGA（男性型脱毛症）の影響を受けにくい髪の毛を薄毛が気になる部分に移植する治療法のことです。
本記事では、自毛植毛について以下の点を中心にご紹介していきます。

• 自毛植毛とは
• 自毛植毛の効果
• 自毛植毛のメリット・デメリット

自毛植毛を検討している方や、薄毛の治療方法を探している方の参考になれば幸いです。
ぜひ、最後までお読みください。

1. 自毛植毛とは
2. 自毛植毛の種類
   1. 単一植毛法
   2. FUT法
   3. FUE法
   4. ARTAS植毛
   5. CHOI法（ニードル法）
   6. スマートグラフト植毛
3. 自毛植毛の効果
   1. 薄毛の根本的治療ができる
   2. 植毛箇所に違和感がない
   3. 自毛のため拒絶反応がほとんどない
4. 自毛植毛のメリット・デメリット
   1. 自毛植毛のメリット
   2. 自毛植毛のデメリット
5. 人工植毛の危険性
6. よくある質問
   1. 自毛植毛はどういう流れで行いますか？
   2. 自毛植毛は、一度の施術で終わりますか？
   3. 自毛植毛は医療保険が適用されますか？
   4. 眉毛に自毛植毛はできますか？
7. 自毛植毛の効果まとめ

自毛植毛とは

自毛植毛は、自分の毛髪を採取して薄毛が気になる部分に移植するので副作用や拒絶反応が少なく、安全性に配慮した治療方法です。

そもそも「植毛とは」はこちらの記事をご参照ください。

自毛植毛の種類

これから、自毛植毛の種類を紹介します。
自毛植毛の種類は、6種類に分かれるとされています。
自分に合う自毛植毛で施術をするようにしてください。

単一植毛法

単一植毛法は、韓国で開発された独特な植毛技術です。

特殊な細い植毛針を使用して、移植する毛を設定し、穴を開けて同時に移植します。
これは、次に説明するFUTやFUEという植毛手法とは異なります。

大きな利点として、単一の植毛ではショックロスが発生する可能性が少ないといわれている点が挙げられます。

FUT法

FUT法は、後頭部の一部を長方形の帯状に取り出し、それを移植する手法として知られています。

この方法では一度に大量の毛髪の採取が可能なため、広範囲の移植エリアのカバーに適しています。

FUE法

FUE法は、1mm未満の特殊な円形の器具を用いて、個々の毛根を取り出す技術として定義されます。

FUE法では皮膚をメスで切開しないので、体への影響が比較的少なく、また手術後の傷も目立ちにくいとされています。

アイランドタワークリニックでは、このようなFUT法のデメリットを考慮し、FUE法(i-Direct)による自毛植毛治療を行っております。

詳しくは以下のページをご参照ください。
i-Directと従来の手法との違い

ARTAS植毛

ARTAS植毛は、AIを搭載したロボットを使用する植毛法で、FUE法の一種とされています。

FUE法では、人間の目では皮膚の下の見えない毛根を正確に採取するのが困難で、毛根を断裂するリスクが高くなりやすいといわれています。
しかし、ARTASというロボットは、髪の密度や本数を即座に判断し、毛根の角度を計算することが可能であるため、毛根を切断せずにドナーの採取が可能になります。

その結果、手術者のストレスも軽減され、手術時間も相対的に短くなります。
この方法の費用は、およそ50万円になるクリニックが多いようです。

CHOI法（ニードル法）

CHOI法は、植毛針という特別な植毛装置を用いて、穴を開けて同時に植毛するという手法とされています。
この方法は、手術後の傷跡が残りにくい、出血が少ない、生着率が90％以上と高い特性があり、手術の所要時間も短い利点があります。

さらに、この手法では毛髪を一本ずつ適切な角度に調整しながら植え込むため、より自然なヘアボリュームを実現できます。
しかし、広範囲の植毛は難しく医師の負荷が大きいため、手術の費用が高くなりがちです。
その結果、手術費用は大体80万円からとなる傾向があります。

スマートグラフト植毛

スマートグラフト植毛法は、新鮮さを保持する機能がついた特別なドリルを用いて、採取した毛髪を直ちに冷却保存する手法となります。
毛根細胞を新鮮な状態で移植できるため、生着率が高い特性があります。

また、毛髪を迅速に吸引するため出血が少なく、傷の治癒も速いとされ、約24時間程度で完了するとされています。
しかし、日本での導入からそれほど時間が経過していないため、この手法を実践した経験が豊富なクリニックの選択が推奨されています。
手法の費用は、大体80万円からの傾向が強くなっています。

なお、治療法や費用はクリニックによって異なるため、また医師の経験や技術によっても結果が変わる可能性があります。
そのため、最適な方法を見つけるためにはまず専門クリニックで相談することが重要となります。

アイランドタワークリニックでは、アドバイザーによる無料のカウンセリングを受けられます。
無料カウンセリングは、オンラインでも受けられます。
無料カウンセリング後、植毛施術をお考えの方には医師と施術内容についてお打ち合わせいただけます。

詳しくは、以下のページをご参照ください。
カウンセリングについて｜植毛のアイランドタワークリニック
オンラインカウンセリング | 植毛のアイランドタワークリニック

自毛植毛の効果

自毛植毛には、以下のような効果を期待できます。

• 薄毛の根本的治療ができる
• 植毛箇所に違和感がない
• 自毛のため拒絶反応が少ない

それぞれの効果について、詳しく解説していきます。

薄毛の根本的治療ができる

薄毛対策にはさまざまな方法がありますが、中でも自毛植毛は薄毛の根本的な治療効果が期待できます。
健康な髪の毛を毛包ごと薄毛部分に移植するため、移植が成功すればその後は半永久的に髪の毛が生え続け、根本的に薄毛を治療する効果が見込めます。

自毛植毛は移植後にまた髪の毛が抜け落ちるリスクを少なくするため、「AGAの影響を受けにくい毛髪」を持つ側頭部・後頭部などから移植する髪の毛を選抜し、薄毛部分に移植していきます。

施術後は通常のヘアサイクルに入るまで、ある程度の時間を要しますが、移植が成功すれば自然に髪の毛が生え続け、メンテナンスをする必要がないとされています。

植毛箇所に違和感がない

自毛植毛は自分の髪の毛を移植するため、色や質感など違和感のない仕上がりです。

薄毛対策には人工毛や人毛を使用したウィッグを使用することもありますが、髪の毛質は個人差があるため、ウィッグは自分の髪の毛と完全一致させることが難しい場合があります。

ウィッグを使っての対策は「被るだけ」なのでお手軽ですが、より自然な仕上がりや半永久的に自分の髪の毛が生える喜びを実感したい方は、自毛植毛がおすすめです。
自毛植毛なら植毛場所付近の髪の毛と質感や色が完全一致し、違和感はほとんど感じられません。

自毛のため拒絶反応がほとんどない

自毛植毛は、植毛を受ける本人の後頭部や側頭部の健康な髪の毛を使用するため、移植後に拒絶反応を起こすなどのトラブルに見舞われることは、ほとんどありません。
拒絶反応がほとんど起こらないため、自毛植毛は安全性に配慮した薄毛治療法のひとつになります。

髪の毛のトラブルは目立ちやすく、「もしトラブルがあったら」と考えると、不安を覚える人は少なくありません。

しかし、自毛植毛は拒絶反応がほとんどないことが分かっているため、自毛植毛を検討している方の不安を軽減してくれます。
一方、人工毛は「自分の髪の毛」ではないため、アレルギー反応を発生させる恐れがあるため、注意しなければなりません。

自毛植毛のメリット・デメリット

自毛植毛にはメリットがたくさんありますが、逆にデメリットも存在するため、自毛植毛を検討するなら、メリットとデメリットを理解した上で決定することが大切です。

メリット・デメリットを理解すると、納得して治療できます。

自毛植毛のメリット

薄毛治療にはマッサージをしたり、薬を飲んだりして治療する方法がありますが、自毛植毛はそれらの治療法と比べて多くのメリットがあります。
ここでは、自毛植毛のメリットを5つ解説していきます。

どこでも植毛できる

自毛植毛はAGA（男性型脱毛症）により髪の毛が薄くなってしまった部分や、怪我や火傷で毛が生えなくなってしまった部分でも施術できます。
怪我や火傷の痕への植毛は医師の判断のうえでの治療となります。

後頭部や側頭部から健康な髪の毛を細胞ごと移植するため、移植後にきちんと生着すれば通常通り髪の毛が生え続けることが期待できます。

人工毛を使用しないので、どの場所への施術であっても自然な形でヘアラインを整えたり、薄毛を解消できたりするのがメリットです。

拒絶反応が少ない

もし人工毛や他人の髪の毛を植毛するとしたら、自分のものではないものを排除しようとして、体が拒絶反応を起こす可能性が高くなります。
しかし、自毛植毛はその名前の通り「自分の毛を植毛する」という治療法なので、移植後に拒絶反応が起こる可能性がほとんどありません。

髪の毛を採取して別の場所に移動しても、もともと自分の体にあったものなので体は「異物」として反応しません。
拒絶反応を起こす可能性が少なく馴染みが良いため、ダウンタイムがほとんどなく術後はすぐに普段通りの生活ができます。

効果が半永久的

自毛植毛は、生着したあとの髪の毛が半永久的に生え変わり続けることがメリットです。

移植したあと、生着した髪の毛は一旦自然に抜け落ちていきますが、その後に再び新しい髪の毛が生えてきます。
移植に使用する髪の毛は、薄毛の影響を受けにくい性質を持つ後頭部や側頭部の健康な髪の毛を使用します。

薄毛の影響を受けにくい性質は、薄毛部分に移植したあとも引き継がれるため、治療後に再び抜け落ちる心配はほとんどありません。
半永久的に移植した部分から髪の毛が生え続けるため、薄毛を根本から改善する効果を期待できます。

メンテナンス不要

AGA治療薬や外用薬を使った治療は使用を中止すると薄毛の症状が進行したり、ウィッグやカツラは長く使っていくためにメンテナンスが必要です。
自毛植毛なら、一度行えば継続的に治療を続けたり、基本的にはメンテナンスが必要なかったりします。
高額な費用はかかりますが、後のことを考えると「楽」な治療方法と言っても過言ではありません。

自毛植毛以外の治療方法は継続的に治療・メンテナンスを続けていく必要があり、途中で治療やメンテナンスを中止しない限りは費用や手間がかかり続けてしまいます。

ヘアアレンジやカラーも自由にできる

移植した髪の毛が生着すると、元の髪の毛と同じようにその場所から生え続けます。
ただ「くっついている」だけでなく、移植した場所でヘアサイクルが巡るようになります。

元の髪の毛と同じように扱えるため、移植した髪の毛がしっかりとした太さ・長さまで成長すれば整髪の毛料を用いてヘアアレンジを楽しんだり、ヘアカラーやパーマをしたりすることも可能です。

ヘアアレンジはカツラやウィッグでも可能ですが、自分の髪の毛を使ってヘアアレンジやヘアカラー・パーマを楽しめるようになるということが重要なポイントです。

半永久的に生え変わり続ける

自毛植毛手術の一番の利点は、移植した毛髪が生着した後に半永久的に成長し続ける点とされています。

移植し、成功裏に生着した髪の毛は、自然な毛周期に従って抜けた後でも再び新しい毛が生じます。
薄毛があまり見られない後頭部の毛髪をドナーとして使用するため、移植後に再度脱毛症に見舞われる懸念も低減します。

その一方で、薬物治療では、毛根が完全に壊死した部位からは新たな毛が生えてくることはないとされています。
そして、毛根が残っている場合でも、充分な毛量を回復するのは難しいという状況もあります。
自毛植毛の場合、薄毛になった部分から毛が半永久的に再生するため、薄毛の問題を根本から改善する可能性がある治療法といえるでしょう。

自毛植毛のデメリット

自毛植毛にはメリットがたくさんありますが、デメリットもあります。
どのデメリットもカバーできる範囲のもので、重大なものではありませんが、知っておくと自毛植毛を検討する上で役に立つでしょう。

費用が高い

自毛植毛は自由診療で外科手術のため、治療費が高額になってしまうのがデメリットです。
アイランドタワークリニックで500株の髪の毛を移植するとしたら、2023年5月現在、費用は71万5,000円（税込み）程度かかります。

内服薬は年間「6万6,000円〜13万2,000円」かかり、服用を中止すると薄毛がもとに戻ったり、症状が進行してしまいます。
一方、カツラは1個あたり「22万円〜55万円」で、メンテナンス費用は年間「6万6,000円〜13万2,000円」です。

自毛植毛なら定期的なメンテナンスや継続治療による通院の必要がありません。
内服薬・外用薬、カツラやウィッグに定期的に費用がかかるよりも、トータルで安く抑えられる場合もあります。

また、アイランドタワークリニックでは、120回の分割払いが可能です。
そのため、1回の支払金額を抑えることができます。

即効性がない

自毛植毛をしたあとは、すぐに髪の毛が生えてきてフサフサになれるというイメージを持つ人が多いですが、実際はそのように即効性を実感することはできません。
移植部に髪の毛が生えそろうまでには個人差がありますが、約4ヶ月〜半年ほどかかってしまいます。

薄毛の進行具合や希望のヘアスタイルによっても期間は変わりますが、「薄毛」という印象がなくなるまでにはさらに時間を要し、早い方で約6ヶ月〜8ヶ月後に徐々に髪の毛は生えそろいます。

自毛植毛は外科手術で体に傷をつけるので、一時的に腫れやむくみ、ショックロスという一時的な抜け毛が起こります。
体が傷を治すための反応やさまざまな変化を経て、ようやく健康的なヘアサイクルが巡るようになるため、即効性がありません。

しかし、約8ヶ月〜1年の辛抱をすれば、希望していたヘアスタイルをしたり、ヘアアレンジを楽しめるようになります。

傷跡が残る可能性が高い

自毛植毛は、薄毛の部分に髪の毛を植毛するため、後頭部や側頭部の健康な髪の毛を採取します。
メスで切開したり、細胞ごとくり抜いて髪の毛を採取するため、頭皮に傷跡が残る可能性が高いのが自毛植毛のデメリットのひとつです。

しかし、頭皮に採取したあとの傷が残ったとしても、周囲の髪の毛が伸びたら傷跡は隠れるため、ほとんど気にすることではありません。

出典：自毛植毛の費用について | グラフト単価、基本治療費

副作用がある人がいる

自毛植毛の副作用に、「ショックロス」が挙げられます。
ショックロスとは、手術後の1～2ヶ月に植毛領域周辺の既存の毛髪が落ちてしまう現象を指します。

全体の約20%の頻度で発生するとされています。

人工植毛の危険性

人工植毛は、自毛植毛に比べて有害事象の報告があり、米国では人工毛を有害器具に指定し、人工毛の使用を禁止しています。
人工毛を用いた133名の被験者を対象に、3年間観察が行われました。

その結果がこちらです。

• 91.4%の症例で人工毛の脱落が10%以下
• 7.8%の症例で人工毛の脱落が15%
• 0.8%の症例で人工毛の脱落が20%

長期間にわたり、利益が危険性を上回るとする根拠は乏しいものの、有害事象の発生があったことは看過できないため、安全性に関する高い水準の根拠が得られるまでは、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、人工植毛は行うべきではないとしています。

国内外における自毛植毛の診療実績を考慮し、内服薬・外用薬などで十分な効果が得られない場合には、自毛植毛が勧められています。

出典：「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」

よくある質問

自毛植毛はどういう流れで行いますか？

自毛移植においては、「毛包」と呼ばれる毛根を覆う組織全体を採取します。
この毛包自体、またはその数を表す単位を「グラフト」または「株」と称します。

自毛移植のプロセスは次の順序で進行します。

まず、グラフトの採取をします。
次に、グラフトを置くための穴（またはスリット）の作成をします。
最後に、グラフトの移植をします。

自毛植毛は、一度の施術で終わりますか？

自毛植毛は自然な仕上がりを目指す治療法ですが、移植の成功率を向上させるために、適切な質の毛髪の単位の選択と採取が重要となります。

これにより、広い範囲へ移植する場合には、一度の手術で完了しない場合があります。
複数の手術が必要な場合、各手術の間に一定の期間を設ける必要があります。

したがって、理想的な結果を達成するまでには一定の時間が必要となります。
施術の回数によって費用も変わる可能性がありますので、施術の範囲とスケジュールについてはカウンセリング時に詳しくご相談ください。

アイランドタワークリニックでは、無料でカウンセリングを行っています。
オンラインでも行っているので、ご気軽にお問い合わせください。

自毛植毛は医療保険が適用されますか？

自身の毛髪を移植する手術は、保険対象外の医療行為であるため、全ての治療費は患者が自己負担しなければなりません。

さらに、施設によってもその費用は異なります。
アイランドタワークリニック「i-Direct」の費用は、

• 基本治療費：22万円（税込み）
• グラフト費：990円（税込み）

です。

移植する本数や範囲によって費用は異なるため、アイランドタワークリニックの無料カウンセリングでご相談ください。
また、アイランドタワークリニックでは、120回の分割払いができます。

詳しくは、以下のページをご参照ください。
自毛植毛の費用について | グラフト単価、基本治療費

眉毛に自毛植毛はできますか？

眉毛の移植は現実の治療法であるので、実施ができます。
植毛と言えば、頭髪の薄毛対策を連想する方が大半かもしれませんが、近年では眉毛移植を求める方の数が増えているという現象が見受けられます。

眉毛は顔の表情を大きく影響する重要な要素であり、その形状、長さ、密度、毛量などについて悩む人は多いようです。
また、毛抜きの使用が度を越してしまい、全体の毛量が減少してしまった人々もいます。
眉毛のこうした課題を解決するのが眉毛の移植です。

自毛植毛の効果まとめ

ここまで自毛植毛についてお伝えしてきました。
自毛植毛の要点をまとめると以下の通りです。

• メンテナンス不要で効果が半永久的
• 自然な仕上がりでさまざまなヘアスタイル、ヘアアレンジを楽しめるようになる
• 安全性に配慮した治療方法である

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。