2024/10/05
植毛
M字ハゲは、生え際が後退してM字型に見える薄毛のことです。
厳密な定義はなく、いくつかのポイントがあります。
これらの状態が揃っている場合、M字ハゲ(AGA)の可能性が高いと言えます。
ただし、実際の髪の生え方は人それぞれ異なり、生まれつきM字に見える場合もあるので、生まれつきか後天的な要因かを見極めるのが、M字ハゲを判断するポイントです。
以前よりも生え際のM字が目立ってきたり、おでこが広くなったと感じた場合は、早めの育毛ケアを始めることで、進行を遅らせたり、改善させたりする効果が期待できます。
また、M字ハゲは20代・30代で発症することもあり、若い方の場合はAGA(男性型脱毛症)が原因と考えられ、10〜30代のAGAを若年性脱毛症と呼びます。
M字ハゲを予防・改善していくには、原因を知ることが必要です。
ここでは、M字ハゲの原因を詳しく解説していきます。
牽引性脱毛症は、髪の長い男女に起こりやすいと言われています。
例えば、ポニーテール・編み込み・お団子など、髪の生え際が引っ張られて負担がかかるような髪型を長期間続けることが、牽引性脱毛症の主な原因です。
髪の生え際が長時間引っ張られていると、血行不良を起こし、髪に必要な栄養が行き届きにくくなり、抜け毛リスクが高まります。
また、エクステ・ヘアアイロン・ヘアブラシも髪が引っ張られ、生え際に負担がかかりやすいため、牽引性脱毛症の原因のひとつになる場合があります。
エクステにおいては、髪の毛の根元が洗いにくくなることから、頭皮環境の悪化による抜け毛のリスクも高まる可能性が高く、注意が必要です。
牽引性脱毛症は初期段階であれば、髪の生え際に負担がかかる原因を排除することで改善することがあります。
しかし、長期間負担をかけ続けていると、髪の毛を作ったり、髪を支える土台になったりする毛包までダメージを受け、髪が永久的に生えなくなる場合があります。
そうならないためにも、早めに原因に気付き、髪型やヘアケアの習慣を改善したり、皮膚科に相談したりすることが大切です。
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの影響を受ける進行性の脱毛症で、日本では約1,200万人以上が悩まされています。
一般的には30〜50代の中年男性に多いですが、最近では20代の若者にも増えています。AGAは生え際や頭頂部の毛髪が薄くなるのが特徴で、遺伝や男性ホルモンの影響が主な原因とされています。
日本人男性の3人に1人がAGAだと言われており、放置すると進行してしまうので、早めの治療が大切です。
M字ハゲの進行には、日々の生活習慣や遺伝の影響があります。
睡眠不足や栄養の偏りなどの生活習慣の乱れは、頭皮の環境が悪化し、健康な髪の毛が育たず抜け毛や薄毛が引き起こされるでしょう。
また、AGAを発症するかどうかは、遺伝も深く関わります。
アンドロゲンレスプターが敏感で、5αリダクターゼの活性度が高い遺伝子を持つ人は特にM字ハゲを発症しやすいでしょう。
アンドロゲンレスプターの働きは母親の遺伝次第なので、母方の祖父が薄毛傾向にある場合には特に注意が必要です。
父母双方から受け継がれる5αリダクターゼの活性度は、活性度がより高い遺伝子が優先的に遺伝するため、父母のどちらかが5αリダクターゼの活性度が高い遺伝子を持っていれば、将来的にAGAになる可能性が高いと言えます。
母方の家系にAGAの人がいなかったとしても、安心はできません。
AGAとハゲは異なります。
AGAはほとんどが遺伝とされていて、頭頂部や前髪の生え際(M字部分)からハゲる薄毛です。
側頭部や後頭部がハゲる場合には、AGAではない可能性が高いでしょう。
治療では飲み薬や塗り薬などを用いて治療していきます。
一方、ハゲには、円形脱毛症・間違ったヘアケアによるハゲ・生活習慣の乱れによるハゲなど、色々な種類があります。
専門クリニックでは多角的にアプローチすることで治療をし、ハゲや薄毛を改善へ導くのが一般的です。
ハゲは生活習慣やヘアケアの改善が必要な場合があり、薬の服用だけで改善できないことがあります。
M字ハゲは思春期以降に発症しやすく、それ以前からM字ハゲを発症することはほとんどありません。
もし子供のころから額がM字の形をしているなら、それは「富士額」といって、生まれつきのものの可能性が高いため、心配はそれほど必要ないでしょう。
しかし、大人になってから、だんだんと生え際がM字になっているなら、AGAの可能性が高いです。
AGAは進行性のものなので、早い段階からの対処が予防・改善に繋がります。
M字ハゲの判断に明確な基準はありませんが、M字ハゲかどうかを判断する目安があるので、簡単なセルフチェックの方法を2つご紹介します。
まず、自分の指を使ったセルフチェックです。
次に、鏡を見るだけで簡単にできるセルフチェックです。
簡単にできる方法なので、定期的にチェックしてM字ハゲの早期発見に繋げましょう。
M字ハゲのさまざまな治療方法をご紹介します。
自毛植毛は、後頭部や側頭部の健康な髪を採取して、薄毛が気になる部位に移植する治療法です。
自毛植毛は、毛髪を毛包と呼ばれる組織ごと採取し移植します。
毛包には毛の成長を促す毛母細胞が含まれているのがポイントです。
移植後も毛母細胞が生き、血液の供給を受けながら毛髪が成長し続けます。
自毛植毛では毛包をグラフトと呼び、グラフトをはめるホールを作成してから移植します。
採取方法には2つがあり、それぞれの特徴は以下です。
M字ハゲの治療に内服薬を使う場合、M字ハゲの原因になるジヒドロテストステロンが毛包を縮小させる作用を防ぐ効果で治療していくことが多いです。
ジヒドロテストステロンとは、男性ホルモンのテストステロンと5αリダクターゼが結合して生まれます。
5αリダクターゼはI型・Ⅱ型の2種類あります。
M字ハゲの進行具合や副作用を踏まえ、専門医とよく相談し合うことが大切です。
育毛剤には、髪の毛の成長をサポートする成分や、頭皮環境を良好に保つための成分が含まれており、現在生えている髪の毛を丈夫にする効果が期待できます。
ただし、育毛剤はあくまで今の髪の毛を育てることを目的としており、劇的に髪の毛が生えてくる可能性は低いでしょう。
M字ハゲの治療にはさまざまな方法がありますが、植毛をおすすめしたいのはこんな方です。
植毛なら自然な発毛を待つよりも早く増毛効果を得られるので、M字ハゲが常に気になって悩んでいる人には、植毛がおすすめです。
自毛植毛は、基本料金+1グラフトあたりの費用×グラフト数で費用が算出されます。
薄くなっている範囲によって移植するグラフト数が異なるため、M字ハゲの進行具合からどの程度の費用がかかるのかを解説します。
M字ハゲの進行具合 | 必要グラフト数 | 費用 |
わずかな後退 | 400~600グラフト | 61万円~81万円 |
やや深い後退 | 800~1,200グラフト | 100万円~140万円 |
前頭部から頭頂部まで後退 | 1,500グラフト以上 | 170万円 |
費用はクリニックや治療法によって異なります。
クリニック選びを慎重に行い、専門医とよく相談をしながら治療方針を決定していきましょう。
M字ハゲを改善する方法として、発毛剤や育毛剤の使用が一般的に考えられますが、これらの製品は今生えている髪を育てるもので、M字ハゲの部分に再び髪が生える可能性は低いでしょう。
M字ハゲの薄毛を改善するには、自毛植毛がおすすめです。
1度の日帰り手術で治療が可能とされていて、髪を移植した後は半永久的に自分の髪が生え変わり続けることが見込めます。
AGAは進行性の脱毛症であり、放置すると症状はますます進行するものです。
M字ハゲが気になり始めた時点で治療を始めることが、後悔しないためのポイントです。
もし髪の悩みがあれば、専門クリニックの受診がおすすめです。
医学的に根拠のある薄毛治療や対策で、原因や症状に合わせた治療を提案して貰えるでしょう。
AGA治療で自毛植毛をすると、ふさふさの髪の毛になれると想像する方が多いですが、全盛期のふさふさに戻る可能性は低いです。
AGAになると3万~5万本の髪の毛が抜けますが、移植に使用する後頭部から間引ける本数は、最大1万本とされています。(およそ5,000グラフト)
髪が3万本以上抜けるのに、増やせる本数は1万本程度と言われているため、どこを中心に増やすのかが課題です。
そこでおすすめなのが、M字部分への植毛です。
頭頂部はAGA治療薬の効果が出やすく、ヘアパウダーなどでも隠しやすいですが、M字部分は薬の効果が出にくいと言われています。
薬を使っても改善できる可能性が低い場所だからこそ、頭頂部よりもM字部分を優先して自毛植毛した方が良いでしょう。
頭頂部のハゲは、薬の効果が出やすいと言われています。
頭頂部の場合はAGA治療薬や育毛剤の効果が出やすい上に、ヘアパウダーなどをふりかけて隠しやすい場所です。
薬の効果が期待できる場所なら、頭頂部はヘアパウダーで隠しながら薬を使用し、改善できるよう頑張るのがおすすめです。
一方で、M字部分は薬の効果があまり望めないため、M字部分は自毛植毛を優先し、頭頂部は長期的な治療を続けるのが良いとされています。
M字ハゲは男性の悩みとしてよく語られますが、実際には女性にも多く見られる問題です。
女性でM字ハゲで悩んでいる方は、まず前髪を上手くまとめられないため、おでこを出す髪型が難しいといわれています。
また、雨や風などの天候の変化によって髪が乱れると、M字ハゲが目立ってしまうことも悩みの種です。
さらに、自分より背の高い人と話す際には、頭部を見られやすいことがあるため、気になることもあるかと思います。
このようにM字ハゲの症状があることで、自分に似合うヘアスタイルが限られてしまい、悩んでしまう女性も多いようです。
女性のM字ハゲの原因といわれているものは何点かあります。
まず、大きな要因として、睡眠不足とストレスが挙げられます。
現代社会ではストレスを回避することが難しいため、M字ハゲの悪化、または直接的な原因となっているといわれています。
ストレスが原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、髪の毛や頭皮に必要な栄養素を運ぶ血管が収縮してしまうからです。
また、ストレスや不安を発散できずため込んだままの状態でいると、睡眠不足や食欲不振などの症状が現れ、さらにストレスが溜まり、薄毛の悪化を招く可能性があります。
日々のストレスを解消するため、飲み会やお酒を飲む機会があるかもしれませんが、飲み過ぎには注意が必要です。
適量であれば血行促進につながるといわれていますが、飲みすぎるとM字ハゲの悪化につながる可能性があります。
アルコールを体内で分解する際、髪の毛を健やかに育てるために必要な栄養素が消費されるためです。
また、喫煙も頭皮の血行を悪化させることでM字ハゲを悪化させる原因になります。
毛細血管を縮小させる作用があるため、過剰な喫煙は控えるべきとされています。
男性の薄毛やM字ハゲの原因には男性ホルモンが多く関係しています。
しかし、女性の場合は男性ホルモンがM字ハゲの原因にはなりにくいと考えられています。
男性も女性も、頭皮の血行不良が薄毛に直接的にかかわっているといわれています。
髪の毛は血液中の栄養素によって成長するため、血流が悪化すると薄毛やM字ハゲの進行を招く可能性があります。
前述したストレスや飲酒・喫煙などの要因によって血行が悪化する場合もあるため、生活習慣を総合的に見直すことが重要です。
髪の毛は、摂取した栄養素をもとに作られるため、健康的な食生活がM字ハゲの予防には重要です。
特に、髪の毛を育てるために必要な栄養素としては、
などが挙げられます。
また、頭皮環境を整えるためには、ビタミンDやオメガ3脂肪酸も必要です。
これらをバランスよく摂取することが良いとされます。
女性にありがちな過度なダイエットによる栄養不足は、髪の毛が十分に育つために必要な栄養素を欠乏させる可能性があります。
そして、脂っぽい食事をとりすぎると、頭皮環境を悪化させる原因となることがあります。
食事による栄養補給は、日々の生活に欠かせないものであり、健康的な食生活を心がけることがM字ハゲの予防につながります。
女性の多くは肌への紫外線の影響を気にしているものの、頭皮や髪への影響を考えている方は少ないようです。
実際、頭部は最も紫外線にさらされる場所です。
頭皮や髪がダメージを受けることで薄毛の原因になり、症状が進んでいる方は進行が更に進んでしまう可能性があるため、注意が必要です。
また、紫外線による光老化により、頭皮が硬くなって血行が悪化する可能性もあります。
そこで、髪用のUVスプレーや帽子、日傘などを活用して、おしゃれを楽しみながら紫外線の影響を防ぐことが大切です。
毎日繰り返されるヘアケアは、正しい方法を知らないまま行うと、ダメージが蓄積されM字ハゲの悪化を招く可能性があります。
例えば、頻繁にシャンプーすることで頭皮や髪に負担をかけたり、髪を湿ったままにしておくことで頭皮環境が悪化したりすることが挙げられます。
また、常に同じ分け目で髪を分け、同じヘアスタイルをしていることがM字ハゲの悪化につながることもあります。
同じ部分の髪を引っ張って結ぶことで、髪が抜けやすくなり、薄毛が進行する可能性があります。
そのため、柔らかいヘアゴムを使用する、毎日分け目を変える、髪を引っ張りすぎないようにするなどの工夫が必要です。
M字ハゲに悩む方は、正しいヘアケア方法やヘアスタイルの選び方を学び、実践することが大切です。
薄毛に悩む方にとって、周りの視線はとても気になります。
薄毛を治療したいけれど、誰にも知られたくないという悩みを抱えている女性も多いです。
自毛植毛は男女関係なく施術でき、前髪や生え際、つむじなど気になる部分だけに植毛することも可能です。
また、手術で刈り上げた部分を他の髪の毛で隠すこともできますし、刈り上げない植毛方法もあります。
毛根が定着すれば、自然に髪の毛が育っていくため、薄毛の問題を根本から解決できるため、女性にも植毛はおすすめの方法です。
しかし、女性も過度なストレスや食事の偏り、ヘアケア方法の誤りなど、生活習慣や環境によっては薄毛が進行してしまうことがあります。
女性も生活習慣を見直し、健康的な食生活を心がけるなどの対策が必要です。
このように、女性の場合は元々の体質的な影響での薄毛以外は生活習慣などが主な原因であることが多いため、男性よりもM字ハゲや薄毛を治すことがしやすいとされています。
AGAは進行性のものなので、気になり始めたら少しでも早く治療を始めるのがおすすめです。
症状が進行するほど治療の時間と費用がかかります。
M字のような生え際は「富士額」と「M字ハゲ」の2つがあります。
富士額は生まれつきなので、大人が急に富士額になる可能性は低いです。
もし大人になってからM字型になったのであれば、M字ハゲになっている可能性が高いです。
ハゲになる人に多く見られる特徴をご紹介します。
これらの項目に当てはまる方は、注意が必要です。
髪や頭皮に刺激になること・髪の成長を妨げること・遺伝的要素を持っている人は、ハゲやすい特徴に当てはまります。
おでこのハゲには3種類あります。
種類が分かれていますが、それぞれの進行が進むと、最終的にはハゲの症状が融合してしまう可能性があるので、進行を食い止めることが大切です。