移植
移植とは、自毛植毛の手術の際に、後頭部から採取した自毛を薄くなっている部分に植え込む工程のことを言います。
自毛植毛の手術には、採取、移植株の作製、移植という３つの工程があります。代表的な手術法にはFUT法とFUE法の二つがありますが、これらは採取の方法の違いによって区別されます。FUT法では、メスを用いて後頭部から頭皮ごとグラフトを採取します。その後、採取した頭皮を毛包単位のグラフトに切り分けていく作業を行います。この作業のことを株分けといい、ここで毛包を傷つけないことが生着率を高めるためには重要です。そして、メスを使って移植部分に小さな切れ込みをいれながら、株分けしたグラフトを植え込んでいきます。これがFUT法と呼ばれる手術法です。
一方、FUE法では専用のチューブパンチを用いて一本一本グラフトを採取します。そのため、株分けの工程がないことが大きな特徴です。その後、専用のインプランターを用いてグラフトを一本一本移植部分に植え込んでいきます。FUT法は、採取部分の傷が目立ちやすいという短所がありますが、FUE法では傷が目立ちにくくなっています。手術を受ける際には、どちらの施術法が自分に適しているかを考えながら選択をすることが大切です。