フラップ法
フラップ法とは、後頭部や側頭部にある髪の3つの辺を切り離し、残った1辺を起点として回転させ、前頭部の薄くなっている部分に移動し縫合するという施術です。皮膚ごと髪をまとめて移動させるため、短時間の手術で密度の高い髪を移動させることができる点がこの手術法のメリットといえるでしょう。また、比較的簡単な手術法であるため、手術時間が短時間であるというメリットもあげられます。
しかし、この手術法にはいくつかのデメリットがあります。まず、フラップ法では植え付ける髪の向きを調整することができないため、見た目がかなり不自然になります。また、すべての髪をまとめて移植するため、移植した髪にうまく血液が届かなかった場合、移植したすべての髪が抜け落ちてしまうということになります。すると、手術部には大きな傷跡のみが残り、満足した結果が得られないという可能性もあります。近年では、切り取る皮膚を細かくするフラップ法も存在しますが、やはりデメリットが大きく、実施するクリニックはほとんどありません。