成長因子
成長因子とは、体内において特定のある細胞の成長を促進する内因性タンパク質のことを指します。成長因子には、上皮成長因子、トランスフォーミング成長因子、神経成長因子など非常に多くの種類が存在します。
その中で、発毛・育毛に関わる成長因子としてはIGF-1、VGEF、FGF-10、FGF-5などがあげられます。IGF-1はインスリン様成長因子とも呼ばれ、人の体内の多くの細胞を活性化させる働きがあります。ゆえに、毛包内の毛乳頭細胞などの活性化も促すことから、発毛に関係する成長因子であると言われています。VEGFは血管新生などに関わる成長因子です。新たな血管を作り出すことによって、血行を促進し、毛根に必要な栄養素が行き渡りやすくなります。ミノキシジルなどはこのVEGFを増やす作用があると言われています。一方、成長因子の中でも発毛にマイナスに作用する因子も存在します。FGF-5は、ヘアサイクルの後期にあらわれる因子で、脱毛を促すと言われています。この因子がAGAの原因となるジヒドロテストステロンによって生み出されると、毛髪の成長期を短くしてしまい、薄毛の原因となってしまいます。
最近では、薄毛の治療法としてこれらの成長因子を直接頭皮に注入する治療法などもあり、成長因子は育毛・発毛に重要な役割を果たしていると注目されています。