手軽なAGA治療薬と、手術が必要な植毛。
それぞれ向いている方とそうでない方がいます。
ガイドラインに沿った治療を
まずは検討しましょう。
『男性型脱毛診療ガイドライン』で、勧められるとされている治療法は5つ。「A 行うよう強く勧められる」とされている治療法は、フィナステリド(男性、女性)、デュタステリド(男性)、ミノキシジル外用(男女)。「B 行うよう勧められる」は、自毛植毛(男性)、LED・低出力レーザー照射(男女)、アデノシン外用(男性)です。
最初の選択は、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル外用、アデノシン外用を試されても良いでしょう。しかし、これらの治療法が向かない方もいます。
自毛植毛とAGA治療薬の比較
ここでは、AGA治療薬は、フィナステリド・デュタステリドを指すものとします。
自毛植毛との違いを見てみましょう。
内服薬 | 自毛植毛 | |
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区分 | 内科的治療 | 外科的治療 |
効果 | 男性ホルモンの生成を抑えてAGAの進行を抑制する、という考え方の薬です。ヘアサイクルを改善してAGAの進行を遅らせることができます。しかし、失った髪の再生は難しいと言われています。 | AGAの影響を受けない、後頭部や側頭部からドナーを採取して、髪が失われてしまった部位に移植します。すでにAGAが進行して髪がなくなってしまった方でも、好みの場所に髪を生やすことができます。 |
デメリット | 効果が出る方と出ない方があります。また、いずれの薬にも多少なりとも副作用が報告されています。副作用が出ない方もいますが、主に肝機能障害、性欲減退の可能性があります。 | 施術できる施設が限られており、どこでも手軽には行うことができません。担当する医師の技量に結果が左右されます。 |
コスト | 毎月一回の通院で処方してもらう必要があります。薬を使用している期間しか効果が得られないため、治療をやめると決めない限り、一生涯そのコストがかかります。 | 施術費用が高額になりやすいです。ただし、一度の施術で効果が見込めるため、その後のランニングコストはかかりません。そのため、全体の費用を考えると比較的安価に済むと考えられます。 |
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内服薬
- 区分
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内科的治療
- 効果
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薬の成分がAGAの原因となる男性ホルモンの生成を抑えて薄毛の進行を抑制します。短くなってしまったヘアサイクルの改善も期待できますが、すでになくなってしまった毛髪の再生は難しいと言われています。
- デメリット
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効果の出方には個人差があり、男性のリビドー減少などの副作用も確認されています。効果の確認には半年間の継続使用が必要です。
- コスト
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処方にあたって医師の診察が必要です。使用している間のみ効果が継続するため、服用を止めてしまえば、また薄毛が進行します。
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自毛植毛
- 区分
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外科的治療
- 効果
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AGAの影響を受けない側頭部・後頭部の毛髪を薄毛が進行した箇所に移植します。狙った箇所の髪を増やすことができるので、ご希望のデザインにすることが可能です。また、移植した毛髪はAGAの影響を受けないので、半永久的に生え変わりつづけます。
- デメリット
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高度な技術を必要とする外科的治療のため、植毛の設備を持った医療機関でしか受けられません。また、技術のない医者が行うと不自然な仕上がりになる場合があります。
- コスト
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外科的治療のため施術の費用は高額ですが、一度の治療で気になる箇所の薄毛を解消することができます。
AGA治療薬が向いている方
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AGAの進行が軽度な方
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AGAが進行してもある程度好みの見た目と思える方
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施術をすることにリスクがある方
(持病のある方) -
薄毛治療を始めたばかりの方
(効果がわからない段階の方)
植毛は外科手術ですので、抵抗感を覚える患者様は多いと思います。いきなり植毛をせずに、まずはAGA治療薬を最初の選択として治療を開始されるのは、よいことだと思います。それでお悩みが解消されるなど、治療薬が向いている方もいます。
植毛が向いている方
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薄毛が進行しており失われた髪の量が多い方
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お悩みの深い方
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AGA治療薬から効果が得られなかった方
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一度の治療で終えたい方
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薄毛の進行が早く、すぐにも治療をしたい方
AGA治療薬は、AGAの進行を止める目的の薬ですので、すでに失われた髪を取り戻すことは期待できないと言われています。理想の見た目になりたいと強く思う方には、効果が出たとしても物足りないはずです。
AGA治療薬は、最低半年は継続しないと効果を確かめられないため、継続した後に効果が出なかったことがわかったとしても、半年間の時間とお金が無駄になってしまいます。
すぐに解決策を求めたいという方にも、植毛は向いているでしょう。
自毛植毛は、医学的に効果が認められた治療法です。
様々な内服薬、外用薬、シャンプー、サプリメント、食品、サロン、器具を使った治療などがありますが、薄毛治療に効果があると医学的に認められている方法は、次のものしかありません。
A行うよう強く勧められる
- フィナステリド(男性、女性)
- デュタステリド(男性)
- ミノキシジル外用(男女)
B行うよう勧められる
- 自毛植毛(男性)
- LED・低出力レーザー照射(男女)
- アデノシン外用(男性)
治療法を迷っている方は、この中から選びましょう。AGA治療薬で効果が出なければ、植毛という手段があります。患者様の状態ににもよりますので、ご自身で判断せず専門医の診察を受けることも肝心です。当クリニックでは、植毛以外の治療法についてもご案内可能です。お気軽にご相談ください。
比較からわかる自毛植毛の特徴
維持コストなしで効果が持続する自毛植毛

薄毛に対する医療以外の手段には、医学的に薄毛を解消する薄毛治療と一時的に薄毛を解消する手段があります。
医学的な薄毛治療については、日本皮膚科学会発行の男性型・女性型脱毛症診療ガイドラインに、過去の治療報告や副作用の有無・程度などをもとに効果が期待できる治療かどうかがまとめられています。
ガイドラインによれば上記のフィナステリド・デュタステリド内服、自毛植毛どちらも効果が期待できる治療とされています。
この2つの治療の大きな違いは、治療の効果の出方にあります。薬を飲み続ける必要がある内服薬治療とは異なり、自毛植毛では一度移植してしまえば移植された髪は一生涯生え続けますので、維持コストがかかることはありません。
さらに、移植箇所や本数によりますが、一度の施術で大量の髪を移植することもできますし、移植された髪は自然に生え揃ってくるため、生えるまでの期間も仕上がりも自然で周囲に気付かれる心配もほとんどありません。
まさに「一度してしまえば、後の心配がいらない」薄毛の解消法だといえるでしょう。
自毛植毛は、医療で確立された、効果が認められる薄毛治療。
(脱毛症診療ガイドラインより)

薄毛の解消法には自毛植毛のほか、医学的に効果が認められる外用薬・内用薬による治療、発毛サロン、増毛など様々な種類があります。
このうち日本皮膚科学会の脱毛診療ガイドラインで有効性が認められ、「勧められる」とされている治療法はフィナステリド・デュタステリド、ミノキシジル外用、自毛植毛、LED・低出力レーザー照射の4つだけです。これらの薄毛治療は数多くの症例報告によって治療の有用性が明確に示されていることや副作用が軽微なことから、多くの医師によって勧められています。
一方、よく広告で「生えました」「発毛を感じられる」などの表現が目を引く薄毛解消手段もありますが、このガイドラインを見る限り「勧められる」治療とはなっていません。
やはり医学的な臨床効果やエビデンス(科学的根拠)が明確ではないことや、そもそも治療とは呼べない内容であることがその一因となっているのでしょう。勧められる治療にはそれなりの理由があるものです。
治療を選択される際には、こうしたガイドラインも参考にされるといいでしょう。